薪ストーブの開発
MARK5 東海大学工学部建築学科高橋研究室との共同研究
高橋先生レポートより一部ご紹介いたします。
近年、バイオマスエネルギーが再び重要視されつつある。建築分野では、薪などの木質バイオマスを利用するヒーターにより暖房を行うことができる。
国内のペレットストーブは外装材が断熱されていることにより、火傷を予防できるが、放射暖房効果が低いと言われることがある。他方、一般的な鋳鉄製の薪ヒーターは放射暖房効果は低くないが、むしろ高温になり過ぎた外装材により幼児の火傷が不安視され、近傍では不快な不均一放射をもたらすことがある。
これらに対して蓄熱式薪ヒーターという技術がある。分厚い耐火性のレンガなどで炉を囲うことにより、燃焼温度を1000℃にまで高め、油分の多い針葉樹の薪でも高い燃料効率で燃やし、躯体蓄熱が薪使用量と不快な高温放射を抑えることが欧米諸国でメーカーに確認され、広く一般に普及している。そのため、数年前からコンパクトで施工も容易な蓄熱式薪ヒーターの開発が国内で初めて試みられている。
このようなことから本報では、国産蓄熱式薪ヒーター を再生エネルギー利用型暖房の加熱源機器兼ラジエーターと捉え、ヒーター単体での暖房効果をモニター住宅での実測調査により把握することにした。
2012~2013薪のある暮らし方方研究会ストーブ実験装置概略図
ストーブ評価実験概略図を図1 に示す。
設置する薪の形状についてはEPA 規程に従い、3.0kg の薪を使用
また、0.1kg の焚きつけ材と新聞紙2枚を点火材に用いた。今年度は炉内の大きさに対する薪の量を再検討した結果2.0kg に変更した。 変更後の薪の形状を図3 に示す排出ガス中のCO、CO2、O2 濃度は堀場製排ガス分析装置測定MEXA-584L によって計測した。 この分析装置の水分の結露を防ぐため、Ice Bath を通して排出ガスを0℃まで下げて、水分を凝縮した。
このサンプリング流量は約4L/min で一定とした。ススなどの大気中に冷却凝縮される微粒子(PM)の測定はテフロン製フィルターを使用し、全量計測を行なうために希釈管を用いる。 希釈管は、TRUSCO 製エアーフローを用いて煙突部からの排ガス量以上の空気吸引を行い、排ガスを空気で希釈混合させる。 混合を十分にさせるため、希釈管内における風速計測および微粒子計測点などはEPA 規程に従い、図1 に示す位置で計測を行なっている。
ストーブ評価実験概略図を図1 に示す。
設置する薪の形状についてはEPA 規程に従い、3.0kg の薪を使用
また、0.1kg の焚きつけ材と新聞紙2枚を点火材に用いた。今年度は炉内の大きさに対する薪の量を再検討した結果2.0kg に変更した。 変更後の薪の形状を図3 に示す排出ガス中のCO、CO2、O2 濃度は堀場製排ガス分析装置測定MEXA-584L によって計測した。 この分析装置の水分の結露を防ぐため、Ice Bath を通して排出ガスを0℃まで下げて、水分を凝縮した。
このサンプリング流量は約4L/min で一定とした。ススなどの大気中に冷却凝縮される微粒子(PM)の測定はテフロン製フィルターを使用し、全量計測を行なうために希釈管を用いる。 希釈管は、TRUSCO 製エアーフローを用いて煙突部からの排ガス量以上の空気吸引を行い、排ガスを空気で希釈混合させる。 混合を十分にさせるため、希釈管内における風速計測および微粒子計測点などはEPA 規程に従い、図1 に示す位置で計測を行なっている。
メディア紹介
2011年 小型蓄熱式薪ストーブ MARK-α
薪のある暮らし方研究会が3年の試行錯誤を重ねて開発した国産薪ストーブ。(写真はMARK‐α試作器)
蓄熱式薪ストーブの開発からはじまり、ユーザーニーズ調査などを経て、熱効率の良い蓄熱式と即暖性のある輻射式、双方の良い点をあわせた「ハイブリッド型」薪ストーブを開発しました。特徴は以下のとおりです。
2012年度秋から設置モニターを募集する予定です。 (モニター募集は終了しております。)
<開発コンセプト>
・間伐材針葉樹を燃料にできる蓄熱式薪ストーブ
・購入しやすい本体価格
・日本の住宅にマッチするサイズ
・高度な燃焼効率
・住宅街でも設置できるようにアメリカEPAの排ガス規制基準をクリアする排気ガスレベル
・素材・製造は国産で国内の産業創出への寄与